民報チャレンジ(国語31)「読書の方法」からの出題

民報チャレンジ国語の31回目の解説です。今回は、吉本隆明(よしもとたかあき)著「読書の方法」からの出題です。

(1)語の組み合わせ

A

・前の内容
ある書物が良いかどうかそうでないかの判断は、普通わたしたちは類似したことをやっており、自分が比較的得意な項目、自分が体験などを総合してよく考えたこと、などについてその書物がどう書いてあるかを拾って読んでみれば、それほど見当は外れることはない。

・後の内容
自分の知識にも、体験にも、まったくかかわりのない書物に行き当たったときには、どう判断すればよいか。

ということから、逆の内容が書かれていますので、「だから」、「つまり」、「また」、「だが」の中から、「だが」を選びます。

B

・前の内容
優れた書物には、どんな分野でも小さな世界がある。その世界は書き手の持っている世界の縮尺のようなものであり、それは眼には視えない。視えない世界をどうやって知ることができるのだろう?

・後の内容
ここは文字のひと続きのように見えても、じつは広場みたいなところだな、と感じさせるものがあったら、それは小さな世界と考えてよいのではないか。

後半は、「~であったら、」と述べられていますので、「なぜ」、「まさか」、「おそらく」、「もし」の中から、「もし」「おそらく」が候補にあがります。そこで、組み合わせをみると、Aの「だが」には、Bの「もし」が組み合わされていますので、3の選択肢を選びます。

(2)傍線部の説明で最も適したものを選ぶ

傍線部に「その体験」とありますので、その内容を前の部分から探します。

「なにに向かって読むということもなしに、手当たり次第に読み、途中で立ちどまって書物からひき出されるとりとめもない空想や感想にふける」

また、傍線部の後の部分、
「ひとがいうほど生活のたしになることもなければ、社会を判断することのたしになるものでもない。また、有益なわけでも有害なわけでもない。」

以上2か所の所から、1「手で触れた本を次から次へと読んで書物の世界に没頭することで、何かの役に立てようなどと考えないこと」が最も適するものになります。

(3)傍線部の理由を答える

傍線部のあとに、著者の少年の晩期のころの話がありますので、そこから探します。
「しゃべることがどうしても他者に通じないという感じに悩まされた」
「しゃべることは、自分をあらわしえないということに思い患っていた」
の部分か見つかります。ここから、自分の言葉で考えて答えます。

解答は、「しゃべることへの不信」となっています。「不信」という言葉で答えるのは難しいですね。

(4)傍線部の理由を百字以上百十字いないの一文で書く

まず、「後者の答え」の内容をあきらかにします。傍線部の前段落、「自分の周囲にいる人たちもみな、じつはしゃべることでは他人と疎通しないという思いに悩まされているのではないか。ただ、外からはそう視えないだけではないのか」が該当します。

あとは、傍線部の「はっとした。」理由を傍線部の後ろから、探します。
「わたしもまた、周囲の人たちからみると思いの通じない人間に視えているにちがいない。」がその理由ですので、この部分も解答に書くことにします。

2つの部分を合わせて、問題文の条件に満たすように書くと、模範解答のようになります。
「自分の周囲にいる人たちもみな、外からはそう視えないだけで、しゃべることでは他者と疎通しないという思いに悩まされており、わたしもまた、周囲にいる人たちからみると思いの通じない人間に視えているにちがいないということを知ったから。」


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